変態戦士オコトマン

2007年11月18日(日)
【第2話『正義の組織!バイバイキーン!』】
「俺の名はオコトマン!変態戦士オコトマンだぁっ!」


【前回の話】

謎の美少女に言われるがまま「変態」と叫んだ主人公、松田琴美(まつだことみ)!

その時、琴美を光が包み、そこには変態戦士オコトマンと名乗る人物が!

何が何だか分からない!第2話スタート!





「オコトマン…だと?」


「…あれ?なんだこの格好…」


かっこいい台詞を言ったオコトマン及び琴美の格好は、上半身はヒーローらしいが、下半身が縦縞のトランクスと真っ白なソックス、おまけに濃いすね毛と、まさに「変態」という言葉がぴったりな格好だった。


「そんな姿で戦士とはな」


「いや…あの…。ちょっと!どうなってんですか!?」


「今のあなたは変態戦士オコトマンよ!目の前の○ンパンマンを倒す変態戦士よ!そう、変態戦士よ!」


「そうやって何回も変態って言わないでください!」


段々恥ずかしくなってきた変態。じゃなくてオコトマン。


「大丈夫よ!見て!○ンパンマンはあなたを見て怖じけづいてるわ!」


「怖じけづいてるんじゃなくて引いてるんですよ!」


その通り。


「そんなことないわ!よく見て!さっきまで攻撃しようとしていた手を下ろしてるわ!」


「だからそれは呆れてるんですよ!」


いやまったくその通り。


「そんなことないわ!もっとよく…」


「あー…もうそろそろ終わってもらっていいか?」


しびれを切らした○ンパンマン。


「あ…すいません…。どうも事態が把握出来なくて…」


「それはこっちも同じだ」


「○ンパンマン!あなたの相手は変態戦士オコトマンがするわ!」


「ほう…お前が…」


「やっぱりですか…」


「ならばその恥ずかしい姿のままあの世に逝ってもらおうか!!」


「あ゙ーー!!来たーー!!」


慌てる変態。


「琴美くん!落ち着いて!今のあなたはさっきまでの琴美くんとは違うわ!集中すれば必ず勝てるわ!」


「そりゃこんな格好だから違いますよ!」


「そうじゃないわ!いいから集中して!」


「集中って…」


「目を閉じて、○ンパンマンに勝ちたい気持ちを出すの!」


「いくぞぉぉぉぉっ!!!」


「集中…集中…」


「うぉぉぉぉぉっ!!!」


「勝ちたい…勝ちたい…」


「あぁぁぁぁぁっ!!!」


「勝ちたい…勝ちたい…勝ちたい!!」


ピカーン


「ぬおっ!?また光った!?」


「やった!うまくいったわ!」


「な…なんだ?全身が暖かい…」


「二度同じ手をくうかぁっ!くらえぇぇっ!○ーンパーンチ!!!」


「うわっ!」


ガキーン


「なに!?」


「…………あれ?」


○ンパンマンの得意技、○ンパンチをオコトマンのヒーロー武装されてる右肘がガードした。


「私の○ンパンチを…!?」


「今よ!琴美くん!『改心ファイヤー』と叫びながら両手を○ンパンマンに向けて!」


「か、改心ファイヤー!!!」


グオーン


「な!?炎だと!?ぐ…うわぁぁぁぁぁっ!!!」


変態の両手から出た炎は無防備の○ンパンマンに当たり、瞬く間に○ンパンマンの体を包んだ。


「ぎゃぁぁぁぁぁぁっ!!」


「うわぁ…かなりグロテスク…大丈夫なんですか?」


「大丈夫よ。もう少し待ってれば分かるわ」


「ぎゃぁぁぁぁぁ…」


「あ。小さくなってきた」


叫び声が小さくなっていくと同時に○ンパンマンを包んでいた炎も小さくなっていった。


「はぁ…はぁ…はぁ…」


「あのー…大丈夫ですか?」


「こ、ここは…?僕は一体何を…」


「は??」


目が点になる変態。


「あなたはさっきまであっちの公園で一人筋トレをしていたわ。私達は公園の前を偶然通りかかって、そしたらあなたが急に襲ってきたの」


「な…そうだったんですか…。それは大変失礼を…」


「別にいいわ。怪我もなかったし。あなたは早く公園に戻ったら?」


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